パリ初秋

フランスからの便り 2012~ : UPDATE /

はじめに

大学時代にホームステイで。
OLを辞めて留学に。
そして今回夫の転勤。

気がつけば毎回もう来ることはないだろう、と思っていたパリでの生活は3回目となりました。
そして今回は初めて家族と一緒の渡仏。これが同じパリ?と思うほど、子供がいるとこれまでとはまた違った一面を発見する毎日です。
そんな日々の出来事と一緒に身近にあるチーズの紹介ができれば、と思います。

パリ初秋

フランス企業へ出向中の夫+二人の息子とパリで迎える2回目の秋。
残暑が厳しい日本と違ってバカンスから帰ってくると街はすっかり秋の気配に。
冬になると太陽があまり顔を出さないこちらでは、夏の日差しが名残おしいのですが、まだまだパリを楽しめるイベントはたくさんあります。

セーヌ川沿いの風景。車窓より

ヨーロッパ文化遺産の日

その一つが文化遺産の一般公開です。
(Journees eueopeennes du patrimoine)
こちらはパリだけではなくヨーロッパ50カ国が参加するイベントで、普段は入れない政府の機関や施設が無料で公開されたり、美術館や観光施設も無料に。

今年私はセーヌ川沿いにある外務省へ。
19世紀半ばにナポレオン3世のもとで完成したと言う建物。
筑200年です!

セキュリティチェックを受けて中に入ると・・・
これが政府の建物?と目を疑いたくなるような豪華な部屋の数々。
壁や天井の装飾は当時のまま。さすが文化遺産といわれるだけあります。

晩餐会場。テーブルセッティングが素敵!

そしてこちらは外務大臣執務室。
映画のセットさながらのオフィスに置かれた数台の電話とファックスがとてもリアル。

晩餐会場。テーブルセッティングが素敵!

この日は首相官邸であるエリゼ宮も一般公開されます。
毎年すごい人気なのですが、今年は待ち時間が1時間ぐらいだったとか。
来年はぜひ挑戦してみようと思います。

パーティー会場。
なんと、こんな雰囲気の中でG20の会議も行われているのです!

我が家のイベント

次の週末、夫のスペイン人の同僚の家へ夕食に招待されました。
スペインへは旅行で行きましたが、家庭料理を食べるのは初めて。
同僚の奥様がたくさんの料理を用意してくれました。

一番奥はバゲットにトマトを塗ったもの。その手前は生ハムのプレート。
もも肉はハモン、ロースはロモ、とハムも部位によって名前が違うそう。
真ん中はトルティージャ、その左はパン炒めのミガス。右端に少し見えるのがマッシュルームの炒め物と赤ピーマンのマリネ。そして手前がスペインのチーズです。

パリに住んでいるとフランスのチーズを食べる機会はたくさんありますが、スペインのチーズは見るのも食べるのも初めて!

これはスペインを代表するケソ・マンチェゴ(ケソ=チーズ、マンチェゴ=マンチェガ羊)という羊乳のハードタイプのチーズ。
スペインの中央部ラ・マンチャ地方で作られるこのチーズは編み目模様が特徴。
これは昔チーズの型入れとして使っていた籠の名残で、この模様がないとマンチェゴとは認定されないぐらい重要。

またマンチェゴ種と称されるほど代表的な羊乳のハードチーズで、フランスのチーズではスペインとの国境付近であるピレネーやバスク地方、また最南端のコルシカ産のチーズで同じ種類に分類されるものがあります。

産地スペイン、カスティーヨ・ラマンチャ
熟成6 – 18ヶ月
重さ・形3キロ、円形
サイズ直径20センチ、高さ10センチ
原料羊乳
分類ハードタイプ

写真手前は12ヶ月熟成されたもの、奥が6ヶ月のもの。熟成が進むほど周りの色が濃くなっているのがわかります。
堅い編み目模様の中は小さな気泡が見られ、口の中で崩れる食感のチーズ。
クセがなく食べやすい。12ヶ月熟成の方がうまみが凝縮されているよう。
優しい塩加減で甘みの少ないイチジクのジャムと一緒に食べても美味しかったですが、なんとスペイン産のオリーブオイルとの相性もいいとか。

実は、羊乳のチーズを知ったのはつい最近のこと。ヤギ同様獣臭いだろうと思っていたら、意外や意外とてもマイルド。日本人好みのチーズです。

同僚によるとフランスではチーズは食後にデザートとして食べますが、スペインでは食前か食事と一緒に食べるということ。
お隣の国でも食文化の違いって大きいんですね。

スペインのチーズは国内消費が大半だそうですが、今回近くのスーパーのチーズコーナーでもスペインのチーズを買えることを発見。スペイン人の奥様も喜んでいました。
そういえばよく食べるパルミジャーノはイタリア産、フェタはギリシャのもの。
チーズといえばフランスと思いがちですが、国によっても様々です。
私もこれからますますチーズを食べる機会が増えそうです。

参考文献:
le/Des Grand Livre Fromages(出版社Milan)

世界中のチーズの中に日本のチーズも9種類紹介されています!

Guide du fromage(出版社Hachette)

藤井浩子

夫、息子2人とパリ在住。趣味はミシュランガイド片手に美味しいもの食べ歩き。